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はじめに
3月3日雛祭りの日にとうとうオープンしました。
書こう書こうと思いつつ新店舗がオープンして約1ヶ月が経ってしまいました。。時間が逆行してしまいますが、オープン前のバタバタした舞台裏を書いていこうと思います。
店舗什器制作
お店を作るとなると壁や床などの内装工事の他に、店舗什器を造作することが多いかと思いますが、そうなった場合、内装を担当する施工会社さんに什器家具も一緒に制作をお願いすることが一般的です。しかし今回は、店内に持ち込む什器や家具は僕が業者さんを見つけてきて発注するという形になりました。なぜかと言うと、関さんのデザインした家具のデザイン(後ほど詳しく書きます)がとても難しく、クリアしなければいけない課題が多かったため施工会社さんには内装工事だけに集中していただくことにしたのです。(内装工事だけでも十分難しいことだらけでした。。) クライアントという枠を超え、いちスタッフとして関さんと打ち合わせしながら完成に向かっていく過程はなかなかない良い経験でした。
人工大理石の展示台
人工大理石は以前から什器やジュエリーを載せる小什器に使っていたため、頼りになる業者さんを知っていました。ただ今回は小什器と比べたら桁違いに大きなスケール。かつ、作るものは関さんの考えた難しいデザインたち。どう難しいかというと、人工大理石を”木材”のように”使用したい、というオーダーだったからです。
人工大理石といえば、通常は板のまま使うテーブルトップやカウンター、もしくは曲げて使うキッチンのシンクなどをイメージするかと思います。関さんの言う”木材のように”というのは、角切りした人工大理石で木を組む要領で構成したいということでした。さらに、2mほどの大テーブルの脚として4本脚で構成できたら、と。天板が重すぎて4本脚では支えきれないという意見が多い中、意匠的にどうしても4本脚でいきたいということで、デザインの変更はせず、見えない部分に異素材を張り合わせることで人工大理石の重さを軽減させるなどの試行錯誤し、何とか形にすることができました。担当者さんは入院中(!)にも関わらず、病院から指示書についてのメールを送ってくださりして、なんとかオープンに漕ぎ着けることが出来ました。什器の搬入時に初めてその担当者さんにお会いしましたが、職人魂を見せてもらって本当に感謝してもし尽くせません。
接客テーブルの方は、桜新町の「OGAWA COFFEE」でも使用している関さんオリジナルデザインの素材違いで、こちらも上記と同じく人工大理石。このテーブルには、脚に板状のものを挟むというチャームポイントがあるのですが、janukaバージョンは”ガラス”。希望の30mm厚の板ガラスでの制作は難しいため、関さんに紹介してもらった金沢の「Studio Relight」さんでホットキャスト制法という技法でゼロから作ってもらいました。結果、この技法にしたことによって気泡がいい感じに入り、前回紹介したsho ootaくんのスツールとの相性がより良くなりました。
ガラスショーケース
ブライダル用に制作したガラスショーケースはまた別のガラス屋さんで、ネットで探して来た大田区の「西尾ガラス」さんにお願いしました。こちらももちろん普通のショーケースではありません。
関さんが以前アクリルで制作したスケルトンのショーケースのガラスバージョンにチャレンジすることに。西尾ガラスさんにとっても初めての試みにも関わらず、快くチャレンジしてくださいました。このために一台試作までしてくれて本当に感謝です。一見とてもシンプルですが、ガラス自体に穴を開けずにレールを接着する方法で実現した、今まで見たことのないショーケースになりました。